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| 歌劇「魔笛」序曲 |
モーツァルト |
モーツァルトは、わずか35年という短い生涯に600余の珠玉のような作品を残しました。彼の数多い歌劇の中でも、暖かい夢とお伽話風のストーリー展開を持つ作品として絶大な人気を誇る<魔笛>はモーツァルトが生涯を閉じる最後の年、1791年に作曲された作品です。
全部で2幕からなるこのオペラは、舞台を古代エジプトにおき、神殿で愛の強さが試されるという試練の場を持った作品で、序曲はまず力強いトゥッティによって3つの和音が鳴りひびく。これはモーツァルトもメンバーだった平和な理想社会建設を謳った秘密結社フリーメーソンの信条を暗示していて、荘厳な雰囲気を持って始められます。
ソナタ形式によった主部はアレグロ、変ホ長調、2/2拍子で、スタッカートの弦に始まる第1主題がフーガ風に進んで、やがて木管による第2主題となります。再び3つの和音に続いて展開部が始まり、2つの主題が発展的に扱われた後、再現部となります。
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| ピアノ協奏曲イ短調・作品16 |
グリーグ |
「ペール・ギュント」組曲で有名なグリーグであるが、彼の多くのピアノ曲の中で、ピアノ協奏曲はこの曲1つである。この曲には優秀なピアノ協奏曲としてのすべての条件がそろっているだけでなく、青春の溌刺たる力にみなぎり郷土色が豊かで、清新な感じに満ちている。
1869年4月3日。デンマークの首府コペンハーゲンで、ピアノ独奏によって初演が行われた。このときは、世界第一流のピアニストで、晩年アメリカに移り独奏家として活躍するノルウェー生まれのネウパルトによって演奏された。この演奏についてネウパルトはグリーグにこう書いて知らせた。
「土曜日に君のすばらしい協奏曲がカジノホールの大ホールに鳴りひびいた。私の受けた喝釆はおびただしいものだった。第1楽章のカデンツァさえもすまないうちに聴衆は嵐のような喝釆をはじめたのだ。3人の危険な批評家たち、ガーデとルービンシテインとハルトマンとは、座席にいて力いっぱい拍手していた。私はルービンシテインからこれほどの天才の作品を聞いて驚嘆したと君へ伝えるように頼まれた。彼は君と交際したいといっていた」。
翌年、彼が指揮者を努めるクリスチャニアの管弦楽団で、やはりネウパルトを独奏者として演奏され、非常な好評であったが、その年に大作曲家リストに会い激賞された。
また1877年の「新音楽時報」はこの曲の色彩、ノルウェー的な郷土色、独創的な細部、長調と短調との魅力的な混合を賞揚し、この曲には、ガーデ、メンデルスゾーン、ウイルマースなどのおもかげがあり、それにいささかのウェーバーと多くのリストとがひびいていると評した。
- 【第1楽章】
- Allegro molto moderato
- ニ短調4/4付拍子。ソナタ形式。
- 【第2楽章】
- Adagio
- 変ニ長調3/8拍子。三部分形式。
- 【第3楽章】
- Allegro moderato molto e marcato
- イ短調2/4拍子。ロンド形式。
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交響曲第9番「新世界より」 ホ短調作品95 |
ドウォルザーク |
アントニン・ドヴォルザーク(1841〜1904)の交響曲の中では最も有名で、特に2楽章の旋律などは耳にしたことのない人はいないのではないか、と思える程日本人には親しみのある音楽です。
ドヴォルザーク自身はボヘミア(現在のチェコ)出身の作曲家です。ところがこの曲は当時のアメリカ合衆国の民族音楽等を題材にして創られています。と言うのは、当時ドヴォルザークがニューヨーク国民音楽院を創立したジャネットサーバー夫人と言う人物に頼まれて、そこの院長としてアメリカで3年間だけ生活する、ということがあったためです。期間にして3年とそんなに長くはありませんが、ボヘミア育ちの彼にとってアメリカの黒人霊歌やインディアンの民謡等は非常に興味深いものだった様で、その3年間は一度しか帰郷しなかったほどです。特に彼は黒人霊歌の、その譜面そのものではなく、実際に黒人達が歌っているその歌い方に強い感動を受けました。その独特な節回しはこの曲全体を通して使われており、少し変わった、でも親しみやすい雰囲気のある曲になっています。
初演された当時は、名曲の証しですが、かなり強く大きな反響がありました。大別すれば二派に分かれます。一方はこれを黒人霊歌等を用いた純アメリカ風のラプソディーであると言い、他方はこれをボヘミアンの作曲家が創ったのだから、黒人霊歌等の旋律などを利用してはいるが、曲の構成等がボヘミアン的であるので、ボヘミアンの民族音楽であると言いました。あまりに論争が大きくなったので、ドヴォルザークが「私はただアメリカ国民音楽の旋律の精神で書こうとしただけです」と言ったというエピソードが残っています。3年間お世話になったアメリカに、感謝の意を込めてお礼の手紙を書きました、と言うことがいいたかったのかな、と私達がこの曲を練習する時は思っています。
私達滋賀大学オーケストラがここ彦根市民会館で演奏するのは今年が最後です。ドヴォルザークがアメリカに書いた、その手紙を少し拝借して、10年間お世話になったここ市民会館に感謝の意を伝えたいと思っています。
- 【第1楽章】
- Adagio-Allegro
- 【第2楽章】
- Largo
- 【第3楽章】
- Molto vivace
- 【第4楽章】
- Allegro con fuoco
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